第112回木三会のご報告【水谷ペイント株式会社】

query_builder 2023/06/01
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2023518日に開催した第112回木三会では、はじめに前回ゲストのタケウチ建設の小林さんの「受け取り直し」の後、今回ゲストにお招きした水谷ペイント株式会社の水谷専務と阿部さんからお話をお聞きしました。

 

■前回ゲスト タケウチ建設株式会社の「受け取り直し」

 

TNF工法は、軟弱地盤の低層階建物の組合せで、コストメリットの大きい工法です。また、解体が容易でコストも安く、環境にも優しい工法です。(柱状改良の解体後は地盤が荒らされるので、きちんと埋め戻しのうえ、転圧した上で暫く落ち着かせないと、次の建築ができません。)

 

しかしながら、施主への直接アピールはなかなか難しく、設計者、施工会社へのアプローチがメインとなっており、古い体質の方々や目先のイニシャルコスト優先で、柱状改良や摩擦杭に競合負けすることが多いのが現状です。

 

仏教がメインだった戦国時代にキリスト教を布教するザビエルの心境です。(実は楽しんでいますが)地道に11件説いて回っています。

(おかげさまで、現在は年間150件以上の受注をいただき、1700件以上実績をあげることができました)

 

皆様におかれましても、良いアイデアあればご教授くださいますようお願いいたします。

 

【石丸が感じた課題創出】

土壌内部のことは、ブラックボックスで中々わかりにくいのですが、まず理解して共有することが大事になってくるのではないでしょうか。一般の方でもわかるように、我々ももっと努力していく必要があるように思いました。

 

 

■今回ゲスト 水谷ペイント株式会社の水谷専務と阿部さんのご講演

 

今回のゲストである水谷専務は、水谷ペイント株式会社の専務でもあり、子会社のエム・エイチ・エル株式会社の研究開発部担当の取締役でもいらっしゃいます。

 

水谷ペイント株式会社は元々、自社で塗料の原料である樹脂を研究開発され、製造しておられる、珍しい企業であり、その研究開発部門を20224月にエム・エイチ・エル株式会社として子会社化されました。水谷ペイント株式会社の塗料に使用されている基盤技術(樹脂)を、塗料以外の多くの分野で活用することを目指しておられます。

 

水谷専務は、工学博士でもあり、エム・エイチ・エル株式会社で展開されている樹脂製品について、主に技術的側面からご説明がありました。

 

特に水谷ペイント外装塗料に使用されている樹脂製品、無機有機ハイブリッド型エマルション製品の「G9」のご説明では、水谷専務の技術者としての熱意を感じました。

 

元々、こちらの製品は、雨筋汚れを防ぐ目的で開発されたそうですが、この塗料を使用した施主の方からカビがつかないとご報告があり、その効果を科学的に再現できるかどうか検証するために、金沢工業大学と連携して防カビ試験をされました。

 

その結果、カビが発生しないということが、実験室でも証明されました。その原理を究明するために、透水試験を行うと、「G9」を含んだ塗料を塗った表面から、微量ですが、水分が放出することが実証されました。

この実験を考慮すると、「G9」が防カビ性の効果を発揮する理由は、親水性のあるシリカ表面に沿って水分が表面から放出される事で、表面に水分がなくなるためではないか、と想定されるということです。

 

実は、この原理は、珪藻土バスマットにカビが生えにくい理由と同じです。

原理がわかると、身近な製品と関連付けて、実際の効果もより理解しやすくなり、効果についての説得力も増します。

 

私たちも、こうした原理も理解した上で、お客様に対してご説明できれば、説得力が増し、お客様にとっても判断しやすくなるのではないかと思いました。

 

ただ、一口に「塗料」といっても、その原料である「樹脂」を含めて、技術に関して奥深い世界が広がっています。一般の方に、どの部分までご説明していくかについては、その製品を使用するとお客様にどのような未来が提供できるかという視点で、絶えず検討、調整していく必要があると感じました。

 

最後に水谷専務がおっしゃった言葉が印象に残っております。「今ある問題の解決策を考えるのではなく、問題そのものを見つけていかないといけない。ニーズを自分で掘り起こしていくことが大事である。その問題やニーズに対して我々の技術を役に立てたい」

引き続き、木三会でも「技術が人の暮らしにどのように役に立っているか」という視点で、問題となっていることを積極的に見つけ、連携・共有していきたいと考えております。

 

【石丸が感じた課題創出】

カビの根が生えていないから、すぐ取れる。つまり、カビというのは、表面に出ている水分の世界だけで生きているということです。

金沢工業大学の先生と打合せされて、カビそのものの世界観を新たに見つけられたのが非常に新鮮でした。

たかだか表面水といえども、カビという生物の世界があるということが、非常に発見的なお話でした。

おそらく水谷専務は、塗料分野の技術担当として膨大な実験を行われて、塗料や樹脂のデータ作りの実績をベースに、次なる世界観が見えてきそうな予感がありました。

折角、樹脂を作る会社を起こされたので、我々としても、樹脂という視点で、なにか次なる可能性を一緒に協業できることがあれば素晴らしいと考えております。

 

※【石丸が感じた課題創出】は、石丸が木三会で議論する中で課題や気付いた点について記載しています。

 

木三会は、以下の3点に重点を置いて、議論していきます。

1.業界の枠を超える

2.一般の人に向けてわかりやすいように説明する

3.未来に向けてどのように価値をつくっていくか

 

 

■第112回木三会 セミナー担当企業さま

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水谷ペイント株式会社

532-0006 大阪府大阪市淀川区西三国4丁目3-90

TEL06-6394-3922

URLhttp://www.polyma.co.jp

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